2005.04.20

おばさんvsゴジラ

エイリアン×プレデターだとか様々な対決があるけど、この対決はまだないよね?
この話は昼寝中に見た夢で、とにかく意味不明です。

とくにおばさんが苦手な方はご注意ください。それからあまり文章がうまくありません。
それでも読もうかなって人は続きからどうぞm(._.m゛

 おばさんが、ガラガラしている。
某デパート一階の食品売り場は、昼間だというのに静まり返っていた。そこでおばさんがガラガラしているんだから、とてもうるさい。かれこれ5分はやっていて、わたしは5分もそれを見ていた。ガラガラクルクル…透明なビニールは、おばさんの腕にどんどん巻き付いていった。

 …ガラガラクルクル…
まるでビデオデッキがテープを巻き戻すかのようなスピードでビニールは減っていき、ついに巻き終えた時わたしはおばさんと目が合ってしまった。
「なーによっ!文句でもあるの!?」腹と唇を突き出しながら、おばさんがこちらにやってくる。化粧の臭いと香水の臭いで、鼻の粘膜が焼け爛れそうだった。その臭いが脳まで達した時、思わずわたしは仰け反った。
「すみません」ああ、こんなおばさんにはなりたくないな…。強烈な臭いから逃げるようにデパートの食品売り場を去って、2階の靴屋さんに行ったその時だった。

 ズシン。
「かいじゅうがでたー」
 バリッ。
「きゃー!あばれてるー」

 揺れとともに、悲鳴とガラスの割れる音がした。とりあえず外の様子を確認しようと窓のある階段のほうへ行ってみると、駐車場で特撮映画に出てくるような少し安っぽいゴジラみたいな怪獣が車を押しつぶして暴れていた。安っぽいだけあって、さすがに火やビームは出せないようだった。
 しばらく窓から様子を見ていると誰かが安っぽいゴジラ(以下、安ゴジラ)の足もとで大声を出しはじめた。あんたねーじゃまなのよー…風の音と周囲の騒乱が邪魔してあまりよく聞き取れなかったが、そんなことを言っているような気がした。
 さらにしばらくするとその肝の据わった人は、安ゴジラの尻尾から背中にのぼり後頭部の角のようなものにまたがって、安ゴジラの頭をフライパンで殴りはじめた。いくら安ゴジラとはいえ、彼もれっきとした怪獣。そんな生易しい攻撃は通用しない。
 安ゴジラがうざったそうに頭を振り回すが肝の据わった人はまったく落ちる気配がなく、まだまだ余裕があるのか鞄をかけなおしたり髪を整えたりしていた。さらに安ゴジラが振り回したとき、肝の据わった人の顔が見えた。

「おばさん!」
 そう、肝の据わった人は食品売り場で会ったあのおばさんだった!おばさんは果敢に安ゴジラの頭をよじ登っていく。何度も落ちそうになったが、おばさんは懸命かつ着実に安ゴジラの頭を登っていき、ついに鼻先に座り込んだそのときだった。

「おぎゃrrヴあffがーーー!!!」
 安ゴジラが突然目を真っ赤にして涙を流し始めたのだ。何度も何度も叫びをあげ、ついにはおばさんがすっぽり入ってしまうくらいに大きい鼻の穴を手で押さえ、仰向けに倒れこんでしまった。
 自衛隊が一斉に安ゴジラを囲った。「ていうか居たのかてめえら!」なんて突っ込みながらも、わたしはおばさんを心配した。あんなに頑張ったのにもし死んじゃってたら・・・わたしは走って駐車場におりた。死んじゃいやだ!
 駐車場におりると安ゴジラを自衛隊がヘリで搬送する途中だったようで、宙に浮かんでいた。「飛べない怪獣は、ただの怪獣だよね。ゴジラは飛べるもん・・・」サーティーワンアイスクリームの…おそらくラムレーズン味を舐めながら少女は言った。
 わたしはそんなことにはお構いなしで、とんでもない速さで安ゴジラが倒れていた場所や少し離れた周囲の茂の中を探した。さらに離れたところや用水路の中まで夕方までずっと探していたが、結局おばさんの安否は分からずじまいで日が暮れた。あまりに落ち込んでいたので帰り道は5回くらい車に轢かれそうになったが、なんとか家に帰ることができた。

 だがテレビニュースを見たら、そんな落ち込みは消し飛んでしまった。

「こちらが今回怪獣を退治された方です!」
「アーギャハハ…照れるわねーグフフッ」

 その人はインタビューでなんともキモい笑い方をしながらテレビの中に立っていた。隣の女子アナはやはり香水が臭うのか、引きつった笑顔をでマイクを向けながらインタビューを続けている。
 数時間前透明のビニールをガラガラクルクルしていた香水くさいおばさんが、その強烈な臭いを武器に怪獣を倒しテレビの取材を受けている。害になってたおばさんが、だ。

 もしまた怪獣に襲われるようなことがあったら、そのとき怪獣を倒すのもきっとこういった類のおばさんだとわたしは思う。怪獣を倒すのに必要なのは正義や愛なんかじゃなく、ウルトラマンや核爆弾でもない。おばさん特有の怪獣性だ。
 肝が据わっていて図々しくてケチな、香水とファンデーションの臭いがきついおばさんだからこそ、怪獣が倒せる。つまり、こういうおばさんは必要悪なのだ。だからどこかで出会ったら優しく接してあげて欲しい。電車の中で席を譲れば飴をくれる、それがおばさんという怪獣なのだから。

 そして今日もおばさんという怪獣が日本のどこかで怒鳴り、値切り、香水の臭いを振りまきながら闊歩し、地球の平和を守っていることだろう。

おしまい
posted by まめ at 01:53 * 千葉 ☁ * Comment(0) * TrackBack(0) * a trip

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