2005.06.06

裸足の1500マイル

裸足の1500マイル

 オーストラリア原住民・アボリジニの少女たちが白人の作った施設に入れられ、施設から逃げだし母親のもとへと帰る旅を描いた実話に基づいた作品。サブタイトルというか原題は「RABBIT PROOFFENCE」というんですがこのタイトルは、ただのウサギよけのフェンスという意味と、白人のアボリジニへの怖れという意味にもとれると思います。

 1930〜70年代のオーストラリアで、白人によってアボリジニと白人の混血児が施設に集められ、そこでキリスト教や英語などを教えられ、白人の文化を一方的に押しつけるようなかたちで政策が行われていました。
 いまはこういった事はないようですが、いまだにオーストラリアではアボリジニに対する差別や偏見が残っているそうです。私はまったくの無知なので、映画を見るまで先進国であるオーストラリアで、こういった差別や歴史上の出来事があったとは全く知りませんでした。

 施設の中では英語しか喋ってはならないという規則があるんですが、それを押しつけるのを見て白人(イギリス人だったっけ)の文化はそんなに偉いのかよと憤りを感じました。アボリジニには彼らよりも長い歴史があるし、英語には訳せないような美しい言葉もあるかも知れないのに、一方的にそれを潰そうとするなんてどうかと思う。しっかり彼らのことを理解してあげてほしかった…。
 はじめは「文明の遅れた人たちを助けよう」くらいの親切心ではじめたのかも知れないから白人ばかりを責められないし、実際故郷の暮らしと比べたらどちらが彼女たちの為になるかは分からない。だけど彼女は大自然の中で生きる術を知っているから施設から逃げることが出来たし、自然界で暮らすことが出来た。同化政策をしていた白人には、それが出来なかっただけのことなんじゃないかなぁ…。
 ネイティブアメリカンとか、アイヌ民族もそうだけど、文明が遅れてるからって押しつけちゃいけないよね。彼らは彼らの先祖から受け継いでいる、大切なものがあるんだから。日本だってそうだし、このあいだ元ドラえもんの中の人が「あなたを呼ぶにも君とか貴様とかおまえとか色々な呼び方があるから、日本の言葉を大切にしたい」というようなことを話していて、日本の言葉の美しさに感動した。これは日本が世界に誇れるところだし、失われたものたちもあるけど、今あるものを大切にしたいものです。

 映画のテーマばかりに目がいってしまいましたが、音楽や映像もいいですよ。現地の儀式の歌なんかもあるんですが、こういう民族系の歌って何かよくわからないけど、個人的に好きなんですよ(笑)。魔法みたいな不思議な力があるような気がしちゃって。
 映像で印象に残ったのは、親子が再会するシーン。あの美しさは当分忘れられないだろうな…。空とのコントラストが美しくて、それだけで涙が出そうだった。あの空はアボリジニの、彼らだけの空なんだろうなぁ…汚染の進んだ日本じゃきっと見れないだろう。すごく羨ましい。


 この映画は、色んな人に見てもらってアボリジニのことを知って貰いたいです。またDVDがリリースされるようなので、いまが買い時かも知れませんよ。ちょっとマイナーな作品ですが、オススメです。この作品を期に色々と学んでみようと思います。

 明日は「耳に残るは君の歌声」を見ようと思ってます。ジプシーが似合いますねジョニーさんは。
posted by まめ at 19:55 * 千葉 * Comment(0) * TrackBack(0) * 俳優・映画・TV

TrackBack URL

 
 ※関連記事からのTBお待ちしてます。
 リンクなしでも、スパム以外なら大歓迎です。
 この記事へのコメント
 コメントを書く
ご意見ご感想など、ご自由にどうぞ。荒らし以外なら大歓迎。
(※名前を空欄にすると名前が名も無き師匠になります)

お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。